社葬・団体葬の流れと進め方|手順を順番に解説

社葬・団体葬をどう進めるか、順を追って整理しました。はじめての方でも流れを把握できるようにまとめています。

基本情報

分類 葬儀の形式
読み方 しゃそう
費用の目安 300万円 〜 2,000万円
所要日数 2日
参列者の目安 100〜1000名
通夜 あり
告別式 あり
含まれるもの 式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物

進め方の流れ

  1. 逝去・搬送病院や自宅から安置先へご遺体を搬送します。深夜早朝でも対応する葬儀社がほとんどです。
  2. 葬儀社の決定と打ち合わせ社葬・団体葬の内容・日程・見積もりを決めます。ここで見積書の内訳を必ず確認してください。
  3. 日程の確定火葬場の空き状況で日程が決まります。社葬・団体葬は2日での進行です。
  4. 納棺・安置故人を棺に納め、式場または安置施設へ移動します。
  5. 通夜18〜19時開式が一般的で、読経・焼香ののち通夜振る舞いを行います。
  6. 告別式・出棺読経・焼香ののち出棺し、火葬場へ向かいます。
  7. 火葬・収骨火葬には1〜2時間かかります。その後、収骨を行います。
  8. 精算・後日の手続き葬儀費用の精算と、各種行政手続きへ進みます。

押さえておきたいこと

企業や団体が主催して執り行う葬儀。創業者や役員の逝去時に実施されます。

費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります。税理士への確認が必要です。

必要になるもの

式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物

時期と所要時間の目安

社葬・団体葬は当日を含めて2日をみておくと余裕があります。

所要日数 2日
費用の目安 300万円 〜 2,000万円
参列者の目安 100〜1000名

先に用意しておくもの

社葬・団体葬を進めるとき、事前に手元にあると滞りにくいものを整理します。当日になってから探すと時間を取られます。

用意するもの 補足
安置場所の確保 病院からは数時間で搬送を求められます。自宅に安置できない場合は葬儀社の安置施設を使います。
遺影用の写真 ピントの合った、正面に近い表情のものを1枚。データでも紙焼きでもかまいません。
印鑑と身分証 死亡届の提出と契約の手続きで使います。
連絡先リスト 誰にどこまで知らせるかを決めておくと、当日の対応が楽になります。
喪服と数珠 急に必要になるため、事前に出せる状態にしておくと安心です。

社葬・団体葬で失敗しやすい点

最初に電話した1社でそのまま決めてしまう

病院で紹介される葬儀社は搬送だけ頼み、葬儀社は改めて選ぶことができます。搬送を頼んだ社に必ず葬儀まで依頼しなければならない決まりはありません。

見積もりに含まれない費用を見落とす

火葬料・式場使用料・返礼品・飲食費・お布施は別扱いになっていることがあります。総額でいくらになるかを確認してください。

参列者の人数を少なく見積もる

返礼品と飲食は人数で変わります。少なめに見積もると当日の追加が発生します。

社葬・団体葬に限らず、葬儀の形式では判断を急がされる場面が続きます。決めなければならないことと、後回しにできることを分けて考えると落ち着いて進められます。

終わったあとにすること

葬儀が終わったあとは、死亡届の関連手続き、年金の受給停止、健康保険証の返却、公共料金の名義変更が続きます。期限のあるものから順に進めてください。

社葬・団体葬でよくある誤解

社葬・団体葬について、実際とは違う形で広まっている話がいくつかあります。判断を誤りやすいところを整理します。

「一般葬より家族葬のほうが必ず安い」とはかぎらない

家族葬は参列者が少ないぶん飲食と返礼の費用は下がりますが、香典収入も同じだけ減ります。差し引きで見ると、一般葬のほうが実質負担が軽くなるケースがあります。人数が減れば必ず楽になる、という前提で決めると想定と違う結果になります。

「病院で紹介された葬儀社に頼まなければならない」わけではない

病院からの搬送だけを依頼し、葬儀そのものは別の社に頼むことができます。搬送費用は実費で精算されます。断りづらい状況ですが、契約の義務はありません。

「葬儀社の見積もり=総額」ではない

火葬料・式場使用料・返礼品・飲食費・宗教者へのお礼が別扱いになっていることがあります。「この見積もりに含まれていないものを全部教えてください」と聞くのが確実です。

この項目の用語と条件

社葬・団体葬 読み方は「しゃそう」。企業や団体が主催して執り行う葬儀。創業者や役員の逝去時に実施されます。
含まれるもの 式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物
向いているケース 企業の創業者・役員、団体の要職者が亡くなった場合

迷ったときの相談先

社葬・団体葬について判断に迷う場合、次の窓口で相談できます。多くは無料です。

相談先 相談できること
市区町村の窓口 国民健康保険の葬祭費、火葬場の予約、死亡届の提出について
葬儀社の事前相談 見積もりの取得と内容の説明。契約前でも無料で相談できます
消費生活センター(188) 契約内容や請求金額に納得できない場合の相談
菩提寺 宗派の作法、戒名、法要の日程について

ひとりで抱えず、早い段階で相談したほうが選べる選択肢は多くなります。期限のある手続きは特にそうです。

社葬・団体葬について、よく聞かれること

社葬・団体葬の費用はいくらくらいですか?

300万円 〜 2,000万円が目安です。この金額には式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物が含まれるのが一般的です。地域・時期・依頼先によって幅があります。

社葬・団体葬で気をつけることは何ですか?

費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります。税理士への確認が必要です。

葬儀の形式のなかでは費用は高いほうですか?

葬儀の形式に分類される10項目を費用の中央値で並べると、社葬・団体葬は10番目です。もっとも安いのはペット葬(1.5万円 〜 8万円)、もっとも高いのは社葬・団体葬(300万円 〜 2,000万円)です。

社葬・団体葬について分かったこと

  • 費用の目安は300万円 〜 2,000万円
  • 所要日数は2日
  • 人数の目安は100〜1000名

最後にもう一度。費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります。税理士への確認が必要です。

葬儀の形式の関連項目

社葬・団体葬について実際によく調べられていること

検索されている質問のうち、社葬・団体葬に関係するものを5件取り上げて、このページのデータで答えます。

社葬・団体葬で気をつけることは何ですか?

費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります。税理士への確認が必要です。

企業や団体が主催して執り行う葬儀。創業者や役員の逝去時に実施されます。社葬・団体葬が選ばれるのは、企業の創業者・役員、団体の要職者が亡くなった場合という場合です。地域や家によって作法が違う部分があります。判断に迷うときは、身近な年長者か、依頼する事業者に確認するのが確実です。

社葬・団体葬の費用の内訳を教えてください。

社葬・団体葬の目安は300万円〜2000万円です。この総額は大きく3つに分かれます。

区分 含まれるもの 見るポイント
葬儀一式 式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物 プラン料金に何が含まれ、何が別料金かを項目で確認する
飲食・返礼品 通夜ぶるまい、精進落とし、会葬返礼品 参列者100〜1000名という見込みで単価×人数が動く
寺院への費用 読経のお布施、戒名料、お車代 定価がないため、菩提寺または紹介元に目安を確認する

通夜を行うため、飲食費は2日分を見込みます。追加になりやすいのは、安置日数の延長、寝台車の距離、ドライアイスの追加です。

社葬・団体葬は何日かかりますか?

社葬・団体葬は2日の日程です。通夜と告別式を行います。

ただし亡くなってから式までの日数は別です。火葬場の空き状況で決まり、都市部では3〜5日待つことがあります。待つあいだの安置費用(施設使用料とドライアイス代)は日数分かかるため、待機が長いと総額が上がります。また法律で、亡くなってから24時間は火葬できません。

社葬・団体葬の費用は誰が払うのが一般的ですか?

社葬・団体葬の費用(目安300万円〜2000万円)は、喪主が支払い名義になるのが一般的です。ただし法律で誰が負担すると決まっているわけではありません。

  • 喪主が全額を負担する(もっとも多い形)
  • 相続人が相続財産のなかから精算する
  • 兄弟姉妹など複数人で分担する
  • 故人が生前契約や葬儀保険で用意していた分を充てる

揉めやすいのは、口頭で「あとで分けよう」と決めた場合です。誰がいくら出すかを先に決め、領収書を必ず保管してください。故人の預貯金は口座が凍結されますが、遺産分割前でも一定額までは払い戻せる制度があります。

社葬・団体葬で受け取れる公的な給付はありますか?

あります。加入していた健康保険の種類によって窓口が変わります。社葬・団体葬の費用300万円〜2000万円に対して、給付は数万円規模です。

制度 対象 金額の目安 窓口
葬祭費 国民健康保険・後期高齢者医療の加入者 3〜7万円 市区町村
埋葬料 健康保険(会社員など)の被保険者 5万円 健康保険組合・協会けんぽ
葬祭扶助 生活保護を受給していた場合 実費(上限あり) 市区町村の福祉窓口

いずれも申請しないと支給されません。期限は死亡または葬儀の日から2年です。葬祭費は自治体によって金額が違うため、お住まいの市区町村の公表内容で確認してください。

下限の金額で見た社葬・団体葬の位置

まず「最低いくらから可能か」で並べます。下限の金額が分かっている10項目を小さい順に並べると、社葬・団体葬(300万円)は下から10番目、全体の90%の位置にあります。中央値は30万円、いちばん小さいものが1.5万円、いちばん大きいものが300万円です。

水準 下限の金額 該当
もっとも小さい 1.5万円 ペット葬
下から4分の1 30万円
中央値 30万円
上から4分の1 50万円
社葬・団体葬 300万円 全体の90%の位置
もっとも大きい 300万円 社葬・団体葬

上位4分の1に入ります。この帯は金額が大きい帯です。見積書の項目ごとに、含まれるものと別途かかるものを分けて読む必要があります。

下限の金額がすぐ隣にあるのは一般葬(100万円)です。迷ったときはこの2つと並べると差が見えます。

社葬・団体葬を決める前に確認すること

あとから「聞いていない」となりやすい点を5つ並べました。上から順に確認してください。

確認すること 見るポイント
時期 時期の決まりはありません。遠方の親族の移動と、式場・寺院の予定が制約になります。
領収書の保管 相続税の計算で葬式費用を控除する場合に必要です。お布施など領収書が出ないものは、日付・金額・相手先をメモで残してください。
見積もりを複数取ったか 同じ内容でも社によって差が出ます。項目をそろえた形で2〜3社に出してもらってください。
地域と家の慣習 作法や金額の目安は地域と家によって違います。身近な年長者か、依頼する事業者に確認してください。
参列者の人数 想定は100〜1000名です。飲食費と返礼品費は人数で動きます。当日追加の単価と締め切りも確認してください。

社葬・団体葬でつまずきやすいところと、その避け方

地域や家の慣習を確認しない

作法や金額の目安は、地域と家によって違います。一般論だけで決めると、親族から指摘を受けることがあります。

避け方:身近な年長者に一度確認してください。前例があれば、それに合わせるのがもっとも波風が立ちません。

参列者の人数を多めに伝える

100〜1000名という規模でも、余裕を見て多めに発注すると飲食と返礼品がそのまま残ります。返礼品は返品できないことがあります。

避け方:少なめに発注し、当日追加できる契約にしてください。追加の単価と締め切り時刻を確認しておきます。

1社だけの見積もりで決める

社葬・団体葬は300万円〜2000万円と幅があります。同じ内容でも社によって差が出るのに、時間がないことを理由に1社で決めてしまう例が多いところです。

避け方:搬送と安置だけ先に依頼し、式の内容は翌日に決める進め方ができます。そのあいだに2〜3社から見積もりを取ってください。

社葬・団体葬を調べるときに出てくる言葉

用語 意味
告別式 参列者が故人に別れを告げる儀式。通夜の翌日に行い、そのまま火葬へ移ることが多い。
お布施 読経や戒名に対して寺院へ渡す謝礼。定価はなく、地域と寺院で幅がある。
返礼品 香典をいただいた方へ渡す品。当日返しと後日返しがある。
家族葬 家族や親しい人だけで行う葬儀。参列者を限る分、香典収入も少なくなる。
戒名 仏式で故人に与えられる名前。位によってお布施の目安が変わる。

葬儀の形式の10項目を1枚の表で見る

社葬・団体葬を含む葬儀の形式の全10項目を、費用の目安・時期・含まれるもの・注意点で並べました。費用の目安の小さい順です。横並びにすると、社葬・団体葬がどのあたりに位置するのかが一目で分かります。

費用の目安 時期 含まれるもの 注意点
ペット葬 1.5万円〜8万円 逝去から1〜3日 搬送、火葬、骨壺、供養 合同火葬では返骨されません。体重で料金が変わるのが一
直葬・火葬式 10万円〜30万円 ご遺体の搬送・安置、棺、ドライアイス、火葬料金、 菩提寺がある場合、読経なしの火葬式では納骨を断られる
一日葬 30万円〜60万円 搬送・安置、棺、祭壇、式場使用料、火葬料金、遺影 通夜を省く分だけ会場費や飲食費は減りますが、式場は二
密葬 30万円〜80万円 逝去から数日以内 搬送・安置、棺、祭壇、式場使用料、火葬料金 密葬だけで終える場合は家族葬と実質的に同じです。本葬
自由葬・無宗教葬 30万円〜100万円 会場費、祭壇・生花、音響、司会進行、火葬料金 菩提寺がある場合、無宗教葬にすると納骨できないことが
家族葬 50万円〜120万円 搬送・安置、棺、祭壇、式場使用料2日分、火葬料金 香典収入が少なくなるため、自己負担額は一般葬より大き
生前葬 30万円〜150万円 会場費、飲食費、案内状、記念品、演出費 生前葬を行っても、逝去後に火葬と埋葬の手続きは別途必
一般葬 100万円〜200万円 搬送・安置、棺、祭壇、式場使用料2日分、火葬料金 参列者数の見積もりが難しく、返礼品や飲食費が想定を超
お別れの会 50万円〜300万円 逝去から1〜2ヶ月後 会場費、飲食費、返礼品、司会・進行、献花 会場費と飲食費が総額の大半を占めます。人数の見込みが
社葬・団体葬 300万円〜2000万円 式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花 費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります

この表の読み方は2つあります。ひとつは縦に見ること。同じ列で上下を比べると、その項目がどれだけ振れるのかが分かります。もうひとつは横に見ること。社葬・団体葬の行だけを追うと、ある項目では上位でも別の項目では下位、という組み合わせが見えます。ひとつの数字だけで決めると、この組み合わせを見落とします。

数字で見た社葬・団体葬の位置

費用の目安が分かっている57項目を並べて、社葬・団体葬がどこにあるのかを細かく出しました。順位だけでは「どれくらい離れているのか」が分かりません。散らばりまで見ると、その差が大きいのか小さいのかが判断できます。

見るもの 意味
社葬・団体葬の費用の目安 1150万円 比べる基準になる数字
全体の平均 51.0万円 極端な値に引っ張られる
全体の中央値 10万円 実感に近いのはこちら
下から4分の1 4万円 これ以下なら軽い部類
上から4分の1 50万円 これ以上なら重い部類
上位1割の入口 85万円 ここから先は例外的
散らばり(標準偏差) 154.1万円 平均からどれだけ離れるのが普通か

社葬・団体葬は下から57番目(全体の98%)です。平均との差は1099.0万円で、散らばり1つ分を超えています(+7.13)。この水準は全体から見て極端です。同じ感覚で他と比べると判断を誤ります。

平均と中央値の差にも意味があります。ここでは平均51.0万円に対して中央値10万円で、平均のほうが高く出ています。一部の大きな値に引っ張られているので、平均を目安にすると実際より高く見積もることになります。

社葬・団体葬と水準が近い項目

分類をまたいで、費用の目安が社葬・団体葬(300万円〜2000万円)に近い項目を集めました。同じ分類のなかで比べるだけでは、その水準が全体のどのあたりなのかが見えません。違う分類の同じ水準を並べると、感覚がつかめます。

項目 分類 費用の目安 特徴
一般墓(墓石) お墓・納骨 150万円〜350万円 墓地に墓石を建てる従来型のお墓。永代にわたり家族で継承していく形式です。
お別れの会 葬儀の形式 50万円〜300万円 火葬を済ませたあと、宗教色を抑えた形で行う会です。
一般葬 葬儀の形式 100万円〜200万円 親族に加えて友人・知人・会社関係者も招く、従来型の葬儀形式です。
生前葬 葬儀の形式 30万円〜150万円 本人が存命のうちに、感謝を伝える場として開く会。葬儀というより式典に近い性格です。
家族葬 葬儀の形式 50万円〜120万円 家族や親しい人だけで通夜・告別式を行う形式。近年もっとも選ばれている形式です。
納骨堂 お墓・納骨 20万円〜150万円 屋内の施設に遺骨を安置する形式。ロッカー式・仏壇式・自動搬送式などがあります。

同じ水準でも、分類が違えば中身は別物です。一般墓(墓石)と社葬・団体葬は数字の上では近くても、お墓・納骨と葬儀の形式では前提が違います。数字が近いことは「置き換えられる」という意味ではありません。何を得るためにその数字を払うのかで判断してください。

社葬・団体葬より軽いもの・重いもの

社葬・団体葬を真ん中に置いて、費用の目安が前後にある項目を並べました。いまの候補が重すぎると感じたら左の表へ、物足りなければ右の表へ移る、という探し方ができます。

社葬・団体葬より軽い5項目

項目 分類 費用の目安 社葬・団体葬との差
一般墓(墓石) お墓・納骨 150万円〜350万円 −900万円
お別れの会 葬儀の形式 50万円〜300万円 −975万円
一般葬 葬儀の形式 100万円〜200万円 −1000万円
生前葬 葬儀の形式 30万円〜150万円 −1060万円
改葬(お墓の引っ越し) お墓・納骨 20万円〜150万円 −1065万円

社葬・団体葬より重いものはこの母集団にありません。下側では−900万円動きます。段階的に見ると、いまの選択がどれだけ思い切ったものなのかが分かります。

分類ごとの水準と、葬儀の形式の位置

このサイトで扱っている7分類を、費用の目安の中央値で並べました。社葬・団体葬が属する葬儀の形式は1番目です。まずどの分類を見るべきかを決めると、そのあとの比較が短くて済みます。

分類 項目数 いちばん低い 中央 いちばん高い
葬儀の形式 10 4.8万円 85万円 1150万円
お墓・納骨 9 10.5万円 55万円 250万円
終活 7 1,500円 27.5万円 65万円
手続き 12 5万円 12.5万円 50万円
儀式・法要 12 5,000円 8万円 10万円
マナー 10 2,750円 5万円 55万円
香典・返礼 11 1,000円 2万円 6.5万円

分類ごとに水準が違うのは、形式・儀式・お墓・香典・手続きでは、そもそも費用の性質が違うためです。一度きりのものと、毎年かかるものが混ざっています。分類をまたいで数字だけを比べても意味がありません。同じ分類のなかで比べたうえで、分類そのものを選び直せるかどうかを考えてください。

社葬・団体葬のデータを一項目ずつ読む

ページの先頭に出している基本情報を、一項目ずつ何を意味するのかまで書き下しました。表だけを見て分かった気になると、判断の材料を取り違えます。

費用の目安:300万円〜2000万円

下限と上限で6.7倍の開きがあります。この幅は、選ぶ内容と人数で動く部分です。表示されている金額に含まれないものがないかを、必ず書面で確認してください。

時期:—

決まった時期はありません。

含まれるもの:式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物

ここに書かれていないものは別料金です。見積書では「プラン料金」と「別途必要なもの」が分かれているので、総額を一枚にまとめてもらってください。

向いている場合:企業の創業者・役員、団体の要職者が亡くなった場合

当てはまるかどうかで判断が変わります。当てはまらないのに選ぶと、あとから調整が必要になります。

注意点:費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります。税理士への確認が必要です。

ここを読み飛ばすと、あとから変更できない場面が出ます。決める前に確認してください。

葬儀の形式のほかの項目を短く見る

社葬・団体葬と同じ葬儀の形式にある項目を、費用の目安の順にひとつずつ。社葬・団体葬が合わないと感じたときに、次にどれを見ればよいかの当たりがつきます。

ペット葬(1.5万円〜8万円)

ペットの火葬と供養を行います。個別火葬と合同火葬があり、返骨の可否が変わります。向いているのは遺骨を手元に残したい、または納骨堂に納めたい場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1145.3万円。合同火葬では返骨されません。体重で料金が変わるのが一般的です。

直葬・火葬式(10万円〜30万円)

通夜・告別式を行わず、火葬のみを執り行う形式。費用を最小限に抑えられる一方、故人とお別れする時間が短くなります。向いているのは参列者がごく少数、費用を最優先したい、故人の希望がある場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1130万円。菩提寺がある場合、読経なしの火葬式では納骨を断られることがあります。事前に寺院へ相談してください。

一日葬(30万円〜60万円)

通夜を省略し、告別式と火葬を一日で行う形式。高齢の参列者の負担を減らせます。向いているのは遠方の親族が多い、参列者の高齢化で二日間の拘束が難しい場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1105万円。通夜を省く分だけ会場費や飲食費は減りますが、式場は二日分の料金を請求されることがあります。

密葬(30万円〜80万円)

近親者だけで先に葬儀を済ませ、後日あらためて本葬やお別れの会を行う前提の形式です。向いているのは著名人や企業の代表など、後日あらためて大勢を迎える予定がある場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1095万円。密葬だけで終える場合は家族葬と実質的に同じです。本葬を行うなら二重に費用がかかります。

自由葬・無宗教葬(30万円〜100万円)

特定の宗教儀礼によらず、音楽や献花などで自由に構成する形式です。向いているのは故人や家族に特定の信仰がない、独自の見送り方をしたい場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1085万円。菩提寺がある場合、無宗教葬にすると納骨できないことがあります。事前確認が必須です。

家族葬(50万円〜120万円)

家族や親しい人だけで通夜・告別式を行う形式。近年もっとも選ばれている形式です。向いているのは身内でゆっくり見送りたい、参列者への対応負担を減らしたい場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1065万円。香典収入が少なくなるため、自己負担額は一般葬より大きくなる場合があります。後日の弔問対応も想定してください。

生前葬(30万円〜150万円)

本人が存命のうちに、感謝を伝える場として開く会。葬儀というより式典に近い性格です。向いているのは元気なうちに直接お礼を伝えたい、自分で内容を決めたい場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1060万円。生前葬を行っても、逝去後に火葬と埋葬の手続きは別途必要です。

一般葬(100万円〜200万円)

親族に加えて友人・知人・会社関係者も招く、従来型の葬儀形式です。向いているのは故人の交友関係が広い、地域の慣習として一般葬が定着している場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−1000万円。参列者数の見積もりが難しく、返礼品や飲食費が想定を超えることがあります。

お別れの会(50万円〜300万円)

火葬を済ませたあと、宗教色を抑えた形で行う会です。ホテルや式場で行われることが多くあります。向いているのは仕事関係の参列者が多い、日程に余裕をもって案内したい場合という場合です。

社葬・団体葬との差:費用の目安で−975万円。会場費と飲食費が総額の大半を占めます。人数の見込みが総額を決めます。

社葬・団体葬の数字を自分で確かめる方法

このページに出している数字は、71項目を7分類に整理したデータベースから引いています。社葬・団体葬だけを個別に調べて書いたものではなく、全71項目を同じ項目立てで揃えたうえで、そのなかの1件として出しています。だから順位も平均も、その場で計算した値になります。

この記事の数字 性質 確かめ方
社葬・団体葬の費用の目安 公表値や一般に知られている水準の目安 複数の事業者から同じ条件で見積もりを取ると実額が分かります
順位・中央値・四分位 このサイトのデータベース内での計算値 同じ分類のページを開くと、同じ母集団で計算した数字が出ます
比較表の他の項目 同じ形式で揃えた同一データベースの値 各項目の個別ページで、より詳しい内訳を確認できます
制度・要件の説明 公表されている制度の内容を整理したもの 給付や手続きの要件は、市区町村および所管の公的機関の公表内容が一次情報です

数字を扱うときに気をつけているのは3点です。①幅で示すこと。ひとつの値に丸めると、条件によって動く部分が見えなくなります。②平均と中央値を分けて出すこと。極端な値があるときは、平均だけを見ると実態からずれます。③単位と母集団をそろえること。単位の違うものを混ぜて順位をつけても意味がありません。

それでも、ここに書いてあるのは判断の材料であって、結論ではありません。実際の条件は時期と相手によって変わります。決める前に、必ず一次情報にあたってください。

社葬・団体葬にするかどうかの分かれ目

ここまでの数字を踏まえて、判断が分かれる点を3つに絞りました。どれかひとつでも「いいえ」なら、いったん止まって別の選択肢を見たほうが早いところです。

総額でいくらになるか出せているか

目安は300万円〜2000万円ですが、表示に含まれないものがあります。含まれるのは式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物までです。見積書は「プラン料金」と「別途必要なもの」が分かれています。

「いいえ」なら:「これ以外にかかるものはありますか」と口頭で確認し、総額を一枚の書面にまとめてもらってください。出せない相手なら、そこで決めないほうが確実です。

地域と家の慣習を確認したか

作法も金額の目安も、地域と家によって違います。一般論だけで決めると、あとから親族に指摘を受けることがあります。

「いいえ」なら:身近な年長者か、依頼する事業者に一度確認してください。前例があるなら、それに合わせるのがもっとも波風が立ちません。

注意点に当てはまらないか

費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります。税理士への確認が必要です。

「いいえ」なら:当てはまる場合は、決める前に関係先へ相談してください。進めてしまうとあとから変更できないことがあります。

社葬・団体葬について、さらに調べられていること

上で取り上げなかった質問のうち、検索されている数が多いものを5件足しました。

社葬・団体葬にはいくらかかりますか?

社葬・団体葬の目安は300万円〜2000万円です。含まれるのは式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物です。

同じ「葬儀の形式」に分類している10項目のなかでは、金額の水準で10番目にあたります。下限と上限で6.7倍の開きがあります。選び方で総額が動くということなので、何を選ぶと上がるのかを先に確認してください。

社葬・団体葬と直葬・火葬式はどう違いますか?

同じ「葬儀の形式」に分類される2つを並べます。

社葬・団体葬 直葬・火葬式
費用の目安 300万円〜2000万円 10万円〜30万円
時期
内容 式典運営費、会場費、案内状、受付運営、警備、供花・供物 ご遺体の搬送・安置、棺、ドライアイス、火葬料金、骨壺
注意点 費用の一部を企業の損金として計上できる場合があります。税理士への確認が必要です。 菩提寺がある場合、読経なしの火葬式では納骨を断られることがあります。事前に寺院へ相談してください。

企業や団体が主催して執り行う葬儀。創業者や役員の逝去時に実施されます。いっぽう直葬・火葬式は、通夜・告別式を行わず、火葬のみを執り行う形式。費用を最小限に抑えられる一方、故人とお別れする時間が短くなります。

社葬・団体葬の費用は相続税から控除できますか?

相続税の計算では、葬式費用を遺産総額から差し引けます。社葬・団体葬の目安300万円〜2000万円のうち、控除できるものとできないものが分かれます。

控除できる 控除できない
通夜・告別式の費用 香典返しの費用
火葬・埋葬・納骨の費用 墓地・墓石の購入費
ご遺体の搬送費 初七日・四十九日など法要の費用
読経のお布施・戒名料 遺体解剖の費用

お布施のように領収書が出ないものは、日付・金額・相手先をメモで残しておけば認められることがあります。相続税の申告そのものが不要な場合、この控除を使う場面はありません。

社葬・団体葬の費用を抑えるにはどうすればいいですか?

社葬・団体葬の目安は300万円〜2000万円です。下限に近づけるには、費用が動く箇所を先に押さえてください。

  • 複数社から見積もりを取る:同じ内容でも社によって差が出ます。項目をそろえた形で比べてください。
  • 式場を公営にする:自治体の斎場は民営より使用料が安く済みます。予約状況の確認が要ります。
  • 飲食・返礼品を人数に合わせる:100〜1000名という規模なら、単価×人数で総額が動きます。多めの発注が積み上がりやすいところです。
  • 給付制度を申請する:葬祭費(3〜7万円)または埋葬料(5万円)は申請すれば受け取れます。
  • 香典を費用に充てる:参列者がいる形式では香典収入で一部を賄えます。

社葬・団体葬の見積もりで追加になりやすいのはどこですか?

社葬・団体葬の見積書で、最初の提示額から動きやすいのは次の項目です。

項目 動く理由 確認の仕方
安置日数 火葬場が混んでいると日数が延び、施設使用料とドライアイス代が日割りで増える 「1日あたりいくらか」を聞く
寝台車・霊柩車 距離で料金が変わる。基本料金に含まれる距離を超えると追加になる 含まれる距離を確認する
飲食・返礼品 参列者100〜1000名という見込みが外れると増減する 当日追加の単価と締め切りを確認する
式場使用料 2日の日程でも、2日分請求される契約がある 日数の数え方を確認する
お布施 見積書に含まれない。寺院へ直接渡す 紹介元に目安を聞く

見積書は「プラン料金」と「別途必要なもの」が分かれています。総額でいくらになるかを一枚にまとめてもらってください。

社葬・団体葬の用語を、もう一歩詳しく

本文に出てくる言葉のうち、意味を取り違えると判断そのものが変わるものを選んで、定義だけでなく「なぜそれが問題になるのか」まで書きました。

直葬

通夜・告別式を行わず火葬のみを執り行う形式。火葬式ともいう。

葬儀に関わる言葉は、地域と宗派で使い方が違うことがあります。迷ったら依頼する事業者か、身近な年長者に確認してください。

戒名

仏式で故人に与えられる名前。位によってお布施の目安が変わる。

葬儀に関わる言葉は、地域と宗派で使い方が違うことがあります。迷ったら依頼する事業者か、身近な年長者に確認してください。

安置

亡くなってから火葬までご遺体を保管すること。日数分の費用がかかる。

葬儀に関わる言葉は、地域と宗派で使い方が違うことがあります。迷ったら依頼する事業者か、身近な年長者に確認してください。

葬祭費

国民健康保険の加入者が亡くなったときに自治体から支給される給付。3〜7万円程度。

申請しないと支給されません。期限は2年で、自治体によって金額が違います。

返礼品

香典をいただいた方へ渡す品。当日返しと後日返しがある。

葬儀に関わる言葉は、地域と宗派で使い方が違うことがあります。迷ったら依頼する事業者か、身近な年長者に確認してください。

※ 掲載している費用は一般的な目安であり、地域・宗派・依頼先・時期によって大きく変動します。実際の金額は必ず複数の事業者から見積もりを取得してご確認ください。制度・手続きの要件は改正されることがあるため、最新の情報は自治体および所管の公的機関の公表内容をご確認ください。