自筆証書遺言を選ぶ前に確認しておきたい点と、ほかの選択肢との違いを整理しました。あとから「知らなかった」とならないための記事です。
基本情報
| 分類 | 終活 |
|---|---|
| 読み方 | じひつしょうしょゆいごん |
| 費用の目安 | ¥0 〜 ¥50,000 |
| 時期・タイミング | 随時 |
| 含まれるもの | 法務局保管手数料3900円 |
もっとも注意すべき点
財産目録以外はすべて手書きが必要です。法務局保管制度を使わない場合、開封には家庭裁判所の検認が要ります。
この点は事前に確認しておかないと、あとから選び直すことが難しくなります。判断を急がされる場面が多いため、落ち着いて確認する時間を確保してください。
ほかの選択肢との比較
| 項目 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自筆証書遺言 | ¥0 〜 ¥50,000 | 全文を自筆で書く遺言書。2020年から法務局での保管制度が始まり、紛失や改ざんのリスクが下がりました。 |
| エンディングノート | ¥0 〜 ¥3,000 | 希望する葬儀の形式や資産、連絡先などを書き残すノート。法的な効力はありません。 |
| 公正証書遺言 | ¥50,000 〜 ¥200,000 | 公証役場で公証人が作成する遺言書。原本が保管され、無効になるリスクがもっとも低い方式です。 |
| 生前整理 | ¥50,000 〜 ¥500,000 | 存命のうちに持ち物や資産を整理すること。遺族の負担を減らす目的で行われます。 |
費用だけで判断せず、手間と期限まで含めて比較してください。
特徴のおさらい
全文を自筆で書く遺言書。2020年から法務局での保管制度が始まり、紛失や改ざんのリスクが下がりました。
どう選ぶか、3つの判断軸
1. 予算の上限をどこに置くか
自筆証書遺言は¥0 〜 ¥50,000です。これより費用を抑えたい場合はエンディングノート(¥0 〜 ¥3,000)が候補になります。内容を厚くするなら公正証書遺言(¥50,000 〜 ¥200,000)、生前整理(¥50,000 〜 ¥500,000)です。
2. 誰が関わるか
自筆証書遺言では、関わる人の範囲をどこまでにするかで負担が変わります。声をかける範囲を先に決めると、必要な規模が見えてきます。
3. 時間をどれだけかけられるか
時期は随時です。遠方から集まる人がいる場合は、移動と宿泊の負担もあわせて考えてください。
ケース別に見た向き不向き
| こんな場合 | 向いている選択肢 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 費用をできるだけ抑えたい | エンディングノート | ¥0 〜 ¥3,000 |
| 標準的な内容で進めたい | 遺品整理 | ¥80,000 〜 ¥600,000 |
| 内容を充実させたい | 死後事務委任契約 | ¥300,000 〜 ¥1,000,000 |
どれを選んでも間違いということはありません。事情と予算に合うものを選んでください。迷う場合は、複数の事業者に同じ条件で見積もりを出してもらうと判断しやすくなります。
終活の全7項目を並べる
| 項目 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| エンディングノート | ¥0 〜 ¥3,000 | 希望する葬儀の形式や資産、連絡先などを書き残すノート。法的な効力はありません。 |
| 自筆証書遺言 | ¥0 〜 ¥50,000 | 全文を自筆で書く遺言書。2020年から法務局での保管制度が始まり、紛失や改ざんのリスクが下が |
| 公正証書遺言 | ¥50,000 〜 ¥200,000 | 公証役場で公証人が作成する遺言書。原本が保管され、無効になるリスクがもっとも低い方式です。 |
| 生前整理 | ¥50,000 〜 ¥500,000 | 存命のうちに持ち物や資産を整理すること。遺族の負担を減らす目的で行われます。 |
| 遺品整理 | ¥80,000 〜 ¥600,000 | 故人の持ち物を整理・処分すること。間取りと物量によって費用が大きく変わります。 |
| 互助会 | ¥200,000 〜 ¥500,000 | 毎月一定額を積み立て、葬儀の際に割引を受けられる仕組みです。 |
| 死後事務委任契約 | ¥300,000 〜 ¥1,000,000 | 葬儀や各種手続きを第三者に委任する契約。身寄りのない人が生前に備える方法です。 |
終活のなかで比べるときは、費用の順だけでなく、それぞれが想定している場面の違いを見てください。安いものが常に良いわけではなく、必要な内容が含まれているかどうかで判断が変わります。
よくある誤解
自筆証書遺言について、実際とは違う形で広まっている話がいくつかあります。判断を誤りやすいところを整理します。
「エンディングノートに書けば法的に有効」ではない
エンディングノートに法的拘束力はありません。財産の分け方を指定したい場合は遺言書が必要です。ノートは希望を伝えるためのものです。
「遺言書は書き直せない」ではない
何度でも書き直せます。日付の新しいものが有効になります。状況が変われば見直してください。
「終活は高齢になってから」ではない
判断力があるうちに始めるものです。書いた内容は定期的に見直す前提なので、早く始めて困ることはありません。
費用を抑える方法
自筆証書遺言は¥0 〜 ¥50,000と幅があります。上限と下限の差は50,000円。この差を埋める余地がどこにあるのかを、具体的に見ていきます。
まず無料のツールから始める
自治体が配布するエンディングノートや、市販の書き込み式ノートで十分に始められます。
自筆証書遺言書保管制度を使う
法務局で1件3,900円。公正証書遺言より費用を抑えつつ、紛失と改ざんのリスクを避けられます。
依頼する範囲を絞る
財産目録の作成だけ、遺言の文案確認だけ、といった部分的な依頼ができます。
自治体の終活支援を確認する
無料または低額の支援制度を設けている自治体があります。
すべてを実行する必要はありません。事情に合うものから取り入れてください。削れないところを無理に削ると、あとで後悔することになります。
地域や条件で変わるところ
自治体によっては、身寄りのない方向けの終活支援事業や、緊急連絡先の登録制度を設けています。無料または低額で利用できるものがあるため、お住まいの市区町村に確認してみてください。
このページに載せている¥0 〜 ¥50,000という金額も、全国の平均的な水準を示したものです。お住まいの地域では上下することを前提に見てください。
金額が近い他分類の項目
自筆証書遺言と費用の水準が近い項目を、ほかの分類から拾いました。全体のなかでの位置づけを掴む参考にしてください。
| 項目 | 分類 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 供花・供物 | 香典・返礼 | ¥15,000 〜 ¥30,000 |
| 香典(祖父母) | 香典・返礼 | ¥10,000 〜 ¥30,000 |
| 香典(おじ・おば) | 香典・返礼 | ¥10,000 〜 ¥30,000 |
| 初七日法要 | 儀式・法要 | ¥30,000 〜 ¥50,000 |
迷ったときの相談先
自筆証書遺言について判断に迷う場合、次の窓口で相談できます。多くは無料です。
| 相談先 | 相談できること |
|---|---|
| 市区町村の窓口 | 自治体によっては終活支援や見守りの制度があります |
| 法務局 | 自筆証書遺言書保管制度(1件3,900円) |
| 公証役場 | 公正証書遺言の作成 |
| 地域包括支援センター | 身寄りがない場合の支援について |
ひとりで抱えず、早い段階で相談したほうが選べる選択肢は多くなります。期限のある手続きは特にそうです。
よくある質問
自筆証書遺言の費用はいくらくらいですか?
¥0 〜 ¥50,000が目安です。この金額には法務局保管手数料3900円が含まれるのが一般的です。地域・時期・依頼先によって幅があります。
自筆証書遺言はいつ行いますか?
随時が目安です。財産目録以外はすべて手書きが必要です。法務局保管制度を使わない場合、開封には家庭裁判所の検認が要ります。
自筆証書遺言で気をつけることは何ですか?
財産目録以外はすべて手書きが必要です。法務局保管制度を使わない場合、開封には家庭裁判所の検認が要ります。
終活のなかでは費用は高いほうですか?
終活に分類される7項目を費用の中央値で並べると、自筆証書遺言は2番目です。もっとも安いのはエンディングノート(¥0 〜 ¥3,000)、もっとも高いのは死後事務委任契約(¥300,000 〜 ¥1,000,000)です。
この項目のまとめ
- 費用の目安は¥0 〜 ¥50,000
- 時期は随時
最後にもう一度。財産目録以外はすべて手書きが必要です。法務局保管制度を使わない場合、開封には家庭裁判所の検認が要ります。
終活の関連項目
- エンディングノート(¥0 〜 ¥3,000)
- 公正証書遺言(¥50,000 〜 ¥200,000)
- 生前整理(¥50,000 〜 ¥500,000)
- 遺品整理(¥80,000 〜 ¥600,000)
- 死後事務委任契約(¥300,000 〜 ¥1,000,000)
- 互助会(¥200,000 〜 ¥500,000)
※ 掲載している費用は一般的な目安であり、地域・宗派・依頼先・時期によって大きく変動します。実際の金額は必ず複数の事業者から見積もりを取得してご確認ください。制度・手続きの要件は改正されることがあるため、最新の情報は自治体および所管の公的機関の公表内容をご確認ください。